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通称「ケータ」。アーティストや芸能人の楽屋付きの世話係のことである。
本人、バンドメンバー、スタッフのドリンク・お弁当・お菓子などの食事関係、を楽屋の廊下にテーブルを出してセットする。本人用は別に、本人楽屋にセットする。ホテルの場合は、各控え室へ。鏡・ハンガー・アイロン・おしぼり・タオル・ティッシュなど細々したものも、である。ツアーなどの場合は、ケータリングのマニュアルが先にFAXされることもあるが、時に驚くようなマニュアルがくることがある。
「バナナ・ジョージアの缶コーヒー・ガーナチョコレート」。この3点セットは、大物歌手
「M.T」
(北海道出身/毒舌で有名。コンサートの曲数が少ない代わりに「説法」と呼ばれるMCがやたら長い。)である。衣装はヴェルサーチ。皺くちゃだったのでアイロンをかけてあげたが、オーデコロンの匂いがきつくてまいった。本番直前までカードゲームに興じる、まさに大物である。その割りにケータのリクエストが可愛い。食事はオムライスとスープ代わりのラーメンが好物。オムライスが出前のメニューになくて、楽屋の小さなコンロで作ってあげた。
解散してしまった女性ロックグループ
「P.P」
。熱い紅茶コップ3分の1にのど飴(銘柄指定)1個を溶かす特製ドリンクを指定。(この位、自分で作れっちゅーの。)ツアーが長いのでお弁当が嫌なのはわかるが、スタッフ用に炊飯器と鍋を持込みしていて、20人分のカレーを作らされた。(ここはキャンプ場か!?)楽屋の廊下でじゃがいもを剥いたのは、後にも先にもこの一回限りである。終了後、リードヴォーカルのO.Kに、当時週刊誌を賑わせていた噂の相手K.G(現夫)に宛てた手紙をポストに投函してくれ、と頼まれた。噂は本当だった。
実力派歌手
「N.K」
(猿顔で女優のT.と結婚し、まさに美女と野獣。のちに離婚。)のステージドリンクは温度指定だった。本番直前に指定の粉末ドリンク剤を、これまた指定の温度のお湯で溶かす、というもの。何度か忘れたが、中途半端な60度とか70度とか、そんな温度だった。作ってるとマネージャーが温度計を持ってやってきて、出来上がったドリンクの温度を計って何度も確認していた。そんなに微妙なものなのか!?
夏になると出てくる男性グループ
「T」
。やたらめったらドリンクの数が多く、酒屋のようにケースごと何ケースも用意した。本人達のドリンクが指定なのはいいが、「ピンクグレープフルーツジュース」には困った。(その辺で手に入らない飲み物は自分で調達して来いっちゅーの。)町じゅう探しても見つからず、仕方なく酒屋さんに仕入れてもらった。
町じゅう探し回ったと言えば、元「風」の
「I.S」
の指定の水、南アルプスの天然水ペットボトル。今でこそ、その辺に売ってるが当時は探しても探してもなかった。他の銘柄に替えて勘弁してもらおうと思った時、自動販売機でやっと見つけた。この時のツアーの舞監が嫌なヤツで、怒鳴られそうになったのを「ノープロブレム。」とにっこり笑って助けてくれた。いい人なので全てよし。
超大物女性歌手
「M.S」
。(元祖ぶりっこ。)ディナーショーのため飛行機移動で、従業員用の通用口から出るのに下見に来たマネージャーが、その通り道に「緋じゅうたん」を敷いてくれ、と言った時はぶっ飛んだ。もちろん、そんな事はできないと断ったが、移動の行程を下見に来るのもある意味、凄いと思った。彼女も水にこだわりがあるようで、冷たい水はエビアンで、ボルビック30CCを40度に暖めたもの(正確には覚えてないけど。)をガラスコップに3個という細かい指定があった。

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